『水域』『フィラメント~漆原友紀作品集』-漆原友紀- を、読みました。

師匠に勧められました『蟲師』にどっぷりはまってしまった綾瀬です。

『蟲師』-漆原友紀- を、読みました。

すると、Kindleさんが甘く囁くのです。
「漆原友紀さんだったらこういうのもあるんやで……。」

Kindleさんの誘惑にしこたま弱い綾瀬です。購入しました。

まずは『水域』です。

『蟲師』は全10巻と特別版でしたが、こちらは上下巻。さくっと読めるサイズでした!

日照り続きの日々、水泳部の中学生、川村千波が眠りや昏倒の中で迷いこむようになった豊かな水溢れる村。
そこに二人きりで暮らす少年と老人。
村に隠された真実と、それをめぐる家族たちの再生の物語。

私なりに要約するとそんな感じです……。

『蟲師』といい、『水域』といい、山や川に囲まれた村といったような、原風景的描写がこんなにも生まれるということは、きっとこれは漆原さん自身の原風景でもあるのかなぁなんて思っています。
話の間に挿入されているお話などからもそんな雰囲気が感じられます。

田舎育ちの私としては、遺伝子レベルで身体に染み付いた風景が呼び起こされて、人ごとではない共感を覚えるのですが、まさにこの『水域』のようなお話はこれから日本でどんどん起こってくるんですよね。

作品中では、人々の都合によるものでしたが、「2040年には日本中の地方自治体で人口にとてつもないインパクトがでる」というような悲観的ニュースも最近多く、そういった事情で数多くの村が消滅するという日は遠くないのかもしれません。

若年女性、896自治体で人口半減 2040年までに

2040年全都道府県で人口減 秋田35%・東京6.5%

当たり前のことなのですが、人一人一人に人生があって、歴史があって。
それが刻み込まれている場所があって、取り巻く人や記憶があって……。
死によってあっさりぽっかりとそれが抜け落ちたり、時間と共に減衰していつかなくなったり、いつまでも残ったり。

そういった全てが人の心を良くも悪くも揺さぶり続けるので、私達は前に進めなかったり、いつまでも後ろを振り返ったりするし、逆に強くいられたり、安らぎがあったりするんですよね。

という、人間たちの集合が家を作り村を作り、町になり国になって、世界中に広がっているのです。
誰一人として、そういう物語がない人はいないし、かと言ってその価値なんてまるでなかったように、あっさり人って死ぬのです。

なんだかその感じを忘れていたなぁ、と。『蟲師』~『水域』の流れで思う日々です。

 

もう一つは『フィラメント~漆原友紀作品集』です。

こちらは、漆原さんがまだ別のペンネームで執筆されていた頃の初期作品の抜粋や、『蟲師』の前身となる作品が収められています。
初期作品集にありがちなことですが、近作のイメージで見るとびっくりするというやつです。(けして悪い意味ではありません。)

やはり芯はブレないというか、漆原さんたる匂いがどの作品からも漂ってきます。
こういうのって本人からすると、けっこう気恥ずかしい、なんだったら封印したいものだったりもするはずなのですが(なにせ人は進化しますから)原点を感じるのにはとてもよい作品集だと思いました。

 

という感じで、漆原友紀さんの作品を一気読みしてしまいました……。
漫画ってやっぱりいいものですよね。
師匠から次の司令が来そうな気もしますが、私個人としても色々と探してみたいなーと思っています。

 

最後に……。

やっぱり『蟲師』がダントツ好きでした!!! ギンコー!!!