『ホテルローヤル』-桜木紫乃- を、読みました。

過去記事のお引っ越しです。
一年前になりますが、2013年7月26日の記事をご紹介します……どうぞ!

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 最近思ったのですが、私の本のお話、実はしれっとネタバレしてませんか……?
あんまり遠慮無く書きたいので、これから読む予定の方、余計な情報が要らない方、気をつけてください……。
 
 直木賞受賞作『ホテルローヤル』を読みました。
結論から言いますと、とても楽しく読ませて頂きました!

 ホテルローヤル、というラブホテルを中心に、様々な登場人物の物語が展開していく。
一見、短編小説の寄せ集めのようで、実はホテルローヤルを中心とした大きな物語が流れている。

 一番最初の物語が、最も時系列上では新しい話で、徐々に時代を遡っていくという構成です。
これに関しては、桜庭一樹先生の『私の男』も同じような構成になっていて、当時は読んだ時の衝撃があったのですが、やはり面白い作りだなと再認識しました。

一番最後のお話が、一番始まりのお話、という作りも私の男と同じだったのですが、終わりから順に見せられている分、これまで読んできた「その後の結末」がより際立つ感じがするのです。

始まりは、希望しかなくて。その後何が待ち受けていようとも、その「希望」が輝いていた時の美しさは、胸を打つものがあるなぁと思います。
時系列を追うと、その希望は結局壊れてしまうのですが、小説として、一番輝いていた瞬間を結末に受け取ることで、なんだか素敵な印象のまま終わるという、不思議な読後感です。

 ホテルローヤルはラブホテルなわけですが、そのため全ての物語の中心には、男女の営みが描かれています。
物語の数だけの、男女の物語。それが直接的だったり、間接的だったりしながら、ホテルローヤルのアウトラインを描いているような気もしました。 

 断片から外堀を埋めていくような物語の作り方、非常に興味をそそられるものがあって、こういう作りのお話を書いてみたいな……と思ったのは個人的な感想です。

 素直にオススメできる一冊です。
捉え方によっては短編集的なふうにも捉えられますので、とにかく読みやすいと思います。
ご興味ある方、是非。

Kindleがない方はこちら


『ホテルローヤル』-桜木紫乃- を、読みました。」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: 最近読んだ本、というお話。 | あおいはる。

  2. ピンバック: 『私の男』を、見ました。 | あおいはる。

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