『物語消費論改』-大塚英志- を、読みました。

『定本 物語消費論』についての記事は、この本について書くために改めての定点観測として書かれたものです。

今年読んだ衝撃の本の中の一冊「物語消費論改」です。

内容が若干薄いのは、まだ私の中に完全に落ちていないからだと思っています。

もう二三度読んで、完全に咀嚼したいと思っています。

最近見たニコ生で、大塚英志先生が「パソコンを使えない、ネットも見ない」ということに驚きました。

そらTwitterもFacebookもでないよね……。

そんな彼の「Web以降の文脈」なわけですが、だから説得力ないということは全くありません。

「物語消費論」はきちんと現在形の文脈で再度語らせ、その色褪せなさを私は感じます。

(大塚先生はハッタリだといいますが)きちんとここ数十年の中で意味を持ってきたマーケティング論だと思うのです。

あんまり人に、価値観の押し売りのようなことはしたくありませんが、純粋にこの流れの「物語消費論」はコンテツを作ろうという人達には是非感じてみてほしい温度感だったりします。

というわけで、どうぞ。

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<2013年7月28日の記事です。>

 

さてさて。時間ができたので、書こうと思います。
私のバイブルである『定本 物語消費論』を受けての、新たな評論。
物語消費論は、もう30年近くも前になる(それもちょっと信じがたい話ですが)1980年代に書かれた評論なのですが、その後の「Web以降」を大塚先生が語ったものです。

最初に明確にしておくなら、本書はぼくの一九八○年代における論考「物語消費論」を「Web以降」の文脈の中で検証し、清算するために書かれる。
――物語消費論改 「創作する消費者」より――

そもそも私と大塚先生との出会いは『魍魎戦記MADARA』なのですが、これは年の離れた兄がいたからの馴れ初めで、タイムリー世代ではないのです。
田舎育ちで情報の乏しい環境だったため、タイムリーであるはずの『多重人格探偵サイコ』の連載にギリギリ気づいた位の私にとっては、大塚先生の書くものは基本、全て後追いでした。

今や標準(?)のTwitterやFacebookはもちろんのこと、ブログも書いていない大塚先生のことなので、後追いの私としては「今」を語る大塚先生の言葉に非常に興味があったので、どれも刺さる内容ばかりでした。
配信は12年12月10日となってますので、まだ一年経ってないですもんね。

初めて物語消費論を読んだ時、「これって未だに続いていることじゃん!」と衝撃を受けた、というのはすでに語った話ですが、誰もが「発信者」となり、情報を世に放つことが出来る状況というのは、webで一気に整ってしまったと言えますよね。

ライブドアブログが大流行していた頃から感じていましたが、それはTwitterやニコニコ動画などを通して、もう当たり前のようになってしまっています。

断片を組み合わせて、物語を作り発信する……。
2ちゃんのまとめサイトだって、ニコニコのMADだって、無料のアニメサイトだって、用はそういうことなんですもんね。
大塚先生が「初音ミク」の話をしているのも、とても興味深いです。

そして「3.11以降」の話。
くしくも最近、参院選があったばかりですから、「愚民社会論」というのは非常に考えさせられるものがありました。

……とまぁ、このまま書いていくと終わらない気がするので、以降は割愛しますが、これ、まだ序章のお話なんです。
このあと、更に深い話になりつつ、二章では「物語消費論」のコアな部分を再録しています。
なので、先にそちらから読み進めれば、これ一冊で十分かもしれません。

個人的に気持よくショックだったのが、『多重人格探偵サイコ』にまつわる話で…。
「また大塚に騙された!かれこれ8年くらい騙されてた!」と夜中に叫びだすようなことが書いてあって、爽快でした。
ほんと、大した人ですよこの人。

最近、東浩紀さんと大塚先生の対談『リアルのゆくえ』を読んでいるんですが、物語ってこのままどこへ行くのかなと思います。
今や、誰でも物語れてしまう時代、物語から更に物語を生み、自分の物語に潜っていく時代……。な気がします。

普遍的な物語なんてもう存在しないのだろうか、とか、誰かが物語やすいように(二次創作しやすいように)仕組まれた物語がより受け入れられるのだろうか、とか。

物書きになりたい私としては、もっと勉強しないといけないなと思う次第なのであります。
これはもう2,3回読まないと完全に理解できない気がするので、紙でも買おうかな…と思っております。

Web上での人々の「発信」に一言ある方、二次創作に興味関心・文句のある方、参院選、3.11、反原発運動……。
そういう、最近の「人」の動きと「頭の中」に思うところがある人は、是非読んでみると良いと思います。

 

 


『物語消費論改』-大塚英志- を、読みました。」への1件のフィードバック

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